「収益性の向上と成長事業の基盤づくり」をテーマに、次の100年に向けた土台を構築します。

第6次5ヵ年中期経営計画の概要

KOMORIグループは2023年に創業100周年を迎えます。2020年3月期から2024年3月期までの5期間を対象期間とする第6次中期経営計画は、成⻑ステージの構築に向けて、「収益性の向上+成⻑事業の基盤づくり」をテーマに掲げています。数値⽬標としては、ドル105円、ユーロ120円を前提に、2024年3月期売上⾼1,100億円、営業利益77億円(営業利益率7.0%)、ROE5.3%を⽬指すとともに、注⼒するPESP/リカーリング売上⾼359億円、売上⾼⽐ 率を32.6%へ⾼める⽅針です。株主還元⽅針は、総還元性向80%以上のスタンスを採っています。

計画の骨子

1. 事業目標を明確にして具体的な施策を打つ
  • コア事業:安定的に収益を確保する事業
    オフセット事業証印事業
  • 重点事業:収益化を目指して重点的に投資する事業
    DPS事業
  • 業態変革:生産性に寄与するソリューションの提供
    PESP/リカーリング事業
  • 新規(育成)事業:成長事業として基盤強化する事業
    PE事業MBO事業
2. 中期経営計画の実行体制
  • 収益責任を明確化した組織運営と”アメーバ経営”推進による収益改善
  • 労働生産性向上に資する働き方改革の実行
3. 最適資本構成の構築
  • 財務健全性の確保(格付けA格維持、自己資本比率65〜70%程度、手元資金の確保)
  • 資本効率を意識した経営(売掛債権・棚卸資産回転率の向上、固定資産の整理活用など)
  • 安定配当を重視しつつ、総還元性向80%以上(ただし、特別損益を別途考慮)
  • 収益性向上と資産効率改善によるROE向上を目指しつつ、健全な財務基盤を維持する
4. ESGへの取り組み
  • CSR委員会及びグリーンプロジェクトを軸に、全社横断組織で取り組む
  • 統合報告書発行で社会課題解決、企業価値向上に向けた取り組みの明確化
  • 第三者機関による活動評価”日経SDGs経営調査”を通じた活動評価と改善

2023年3月期までの進捗

2023年3月期は売上高979億円、営業利益57億円(営業利益率5.8%)、ROE5.4%でした。ROEは2期連続で中期経営計画目標を上回りましたが、売上高および営業利益は足元の原料高騰や部材共有不足によるリードタイムの調整により未達となっております。中期経営計画最終年度となる今期については、上期は外的な経営環境の厳しさが続いておりますが、コスト削減努力およびロジスティクスの見直し継続により、目標を達成できるよう鋭意努力してまいります。

2023年3月期の配当は1株当たり45円、その他に自社株買い15億円を実施し、過年度税金調整後の総還元性向は81.7%となりました。期末の自己資本比率は64.6%となっており、格付けもA格ゾーンを維持しております。主要な財務目標については中計目標を達成し健全な状態を維持しておりますが、運転資本並びに固定資産の見直しなど今後も財務のスリム化に努めます。

2023年5月に、KOMORIグループは企業グループのパーパスと長期ビジョンを発表しました。そこで示された方向性に従い、足もと第7次中期経営計画を策定しております。新規事業領域の拡大を視野に、資金のアロケーションを見直し、株主還元と新規投資のバランスを強化する事で、より皆様の期待に応えていきたいと考えております。引き続き、ご理解、ご支援の程を宜しくお願い致します。